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地震保険は必要!4つのワケとデメリットも覆す驚きの理由とは?【元損保社員】

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地震保険とは地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする損壊・埋没・流失による損害だけでなく、地震等による火災損害や、火災が地震等によって延焼・拡大したことにより生じた損害によって支払われる損害保険です。
そんな必要とも思える地震保険が今巷では不要ではないかと言われています。

本記事では火災保険専任担当の元損保社員でファイナンシャルプランナーの筆者が「地震保険は必要?不要?」についてメリットやデメリットも含めて徹底解説していきます。

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地震保険が必要な4つのワケとは?

地震保険って色々言われているけど、本当に必要な保険なの?

もちろん!地震保険は火災保険の中でも必須と言えます。その理由は以下の4つです。

  1. 地震は世界で起こる20%が日本で起きている!
  2. 地震保険は近年支払金額が増えている!
  3. 国は地震保険を推奨!実は公共的な保険!
  4. 地震が実際起きた場合、公的支援のみでは乏しい

1,地震は世界で起こる20%が日本で起きている!

日本は地震大国って聞いたことがあるけれど、本当に地震大国なの?

日本は世界でも珍しく、世界に十数枚しかないプレートのうち4枚が日本国土の周りを覆っているため、地震の頻度は異常に多くなっています。

地震災害が多いことは国土技術研究センターのデータでも明らかで、全世界で起こったマグニチュード6以上の地震の20.5%が日本で起こり全世界の災害で受けた被害金額の11.9%が日本の被害金額となっています。

また、地震は広域で起こるため、日本に住んでいる限り防ぐ術がありません。

地域一帯で起こることもあり、被害は甚大で建物が傾いてしまったり、土砂崩れが起きてしまったり、地震で延焼してしまったり被害額も大きくなってしまうケースが増えています。

2,地震保険は近年支払金額が増えている!

以下は日本地震再保険株式会社が公表している地震保険制度発足以来、地震再保険金支払額のランキングです。

第1位:平成23年東日本大震災 (2011年3月11日)

支払再保険金:約1兆2,861億円

第2位:平成28年熊本地震(2016年4月14日)

支払再保険金:約3,883億円

第3位:大阪府北部を震源とする地震(2018年6月18日)

支払再保険金:約1,162億円

このランキングからも分かるように、近年地震被害が増加しているとともに支払額も増加傾向にあることがわかります。

また、上位3つはここ10年で起きている地震です。

高層住宅の増加や高年齢化による住宅の劣化、空き家の増加など様々な要因で地震の被害総額が増加しているのではないかとも言われています。

3,国は地震保険を推奨!実は公共的な保険!

保険会社では手に負えない大規模の地震が起きた場合、損害保険会社を通じて提供された地震保険を政府が再保険しているので、どこの保険会社で入っても、最終的には政府と民間の損害保険会社が共同で補償する形になっています。

そのため、地震保険は、地震保険法に基づいて、「国と保険会社が共同で運営している制度」なのです。

政府のお金の出どころはやっぱり私たちの税金!つまり地震保険に契約していないと国からの恩恵もうけられないということになります。

4,地震が実際起きた場合、公的支援のみでは乏しい

実際に東日本大震災が起きたとき、公的支援として受給できた金額は、善意による義援金を合わせてどんなに大きな被害でも最大400万円ほどでした。

この400万円という数字は被災者生活再建支援金が約300万円義援金が約100万円を合わせた金額です。

「被災者生活再建支援金」とは10世帯以上の住宅全壊被害が発生した市町村等において、自然災害により住宅が全壊するなど、生活基盤に著しい被害を受けた世帯に対して支給される支援金です。

「被災者生活再建支援法」をベースにした制度ですが、国による支援の適用とは別に都道府県独自の制度を設け、より広く支援を実施していることもあります。

住宅の被害程度に応じて支給する支援金(基礎支援金)

全壊・解体・長期避難:100万円、大規模半壊:50万円

住宅の再建方法に応じて支給する支援金(加算支援金)

建設・購入:200万円、補修:100万円、貸借(公営住宅を除く):50万円

この「被災者生活再建支援金」以外にも生活の再建に必要な資金を低利で貸し付ける制度がありますが、それでも400万円では家は再建できないよね…

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地震保険はなぜ不要と言われるのか?

ここまで地震大国の日本ですが、地震保険不要という方もいらっしゃいます。

火災保険は日本人の約80%が加入していますが、地震保険は日本人の約30%の方しか契約されていません。

実はこれは地震保険の以下のデメリットがあるからだと考えられます。

  1. 地震保険で補償できるのは30%~50%まで
  2. 地震保険の保険料は割高
地震保険を入らない理由を元損保社員が徹底解説!本当に必要ないのか?地震保険不要論が巷で騒がれていますが、果たして本当に地震保険は不要な保険なのでしょうか?地震保険不要派と必要派の意見をまとめ、元損保社員が徹底解説しています。地震保険不要論は決して理解ができない話ではないため、ご覧いただき自分自身で契約するか否かを検討されてみてはいかがでしょうか。...

地震保険で補償できるのは30%~50%まで

地震保険で補償できるのは火災保険金額の30%~50%の範囲と決められています。

これは国で決まられているものであり、万一地震が起こったとき、それに伴う被害の補償は、保険会社単独でカバーできる規模ではないため、国の地震再保険特別会計より再保険費用の一定割合を充当する形で日本の地震保険制度は維持されています。

国が支える地震保険であっても、実際には火災保険を新価でかけた場合、地震で家が全壊しても、地震保険では新価の半額までしか保険でカバーすることが出来ません。

そのため、国が50%までしか補償できる余力がないため、30%~50%という取り決めがされているのです。

でもせっかく国も補償してくれる地震保険なんだから契約したいよね!

地震保険の保険料は割高

地震保険は契約すると高いと言われていますが、実際のところどうなのでしょうか。実は保険料が地震保険最大のデメリットとも言われています。

今回は人気の高いSBI損保で保険料を比較してみました!

<比較した条件>
居住地:東京都
構造:鉄骨造(T構造)
購入年度:2015年
建物:3,000万円(内地震保険50%)
家財:なし
自己負担額、特約、割引:なし
支払方法:5年長期一括払

地震保険ありの場合

5年一括払:298,370円

地震保険なしの場合

5年一括払:106,520円

地震保険の有無で実に年間38,370円程の差があるね…
これどうにかできないの?

地震保険を契約できる限度額の50%で試算しているため、かなり保険料の差があります。しかしここからのメリットに注目です。

デメリットも覆す地震保険のメリットとは?

地震保険は様々なデメリットが存在しますが、それとは反対に検討するために必要となるメリットもあります。

  1. 地震保険の割引制度を利用!
  2. 地震保険が100%支払われる特約がある!
  3. 地震保険は税金の控除対象!

地震保険の割引制度を利用!

実は地震保険には4つの割引制度があり、一定の条件を満たせば保険料の最大50%割引されます。

この4つの割引制度を重複して使うことができませんが、もし該当しているのであれば、地震保険が通常より割安となります。

この割引制度はどこの保険会社も一律で設定していますよ♪

以下は東京海上日動の内容を転記しています。詳しくは火災保険見積もりを取ることをおすすめします。

建築年割引:10%

昭和56年(1981年)6月1日以降に新築された建物

耐震等級割引:最大50%

住宅の品質確保の促進等に関する法律に規定する評価方法基準(平成13年国土交通省告示第1347号)に定められた耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)または国土交通省の定める「耐震診断による耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)の評価指針」に定められた耐震等級を有している建物

免震建築物割引:最大50%

住宅の品質確保の促進等に関する法律に規定する評価方法基準(平成13年国土交通省告示第1347号)に定められた「免震建築物」の基準に適合する建物

耐震診断割引:10%

地方公共団体等による耐震診断または耐震改修の結果、昭和56年(1981年)6月1日に施行された改正建築基準法における耐震基準を満たす建物

地震保険が100%支払われる特約がある!

地震補償は通常全額の補償はされず、30%~50%の支払となります。

これは地震保険に関する法律(地震保険法)で定められており、どこの保険会社も統一されています。

しかし、地震上乗せ特約が付帯できる商品を契約すれば、地震等を原因とする火災、損壊、埋没、流失の損害が生じた場合に、地震保険金額とあわせて、最大で火災保険金額の100%まで補償されます。

この地震上乗せ特約は損保ジャパンと東京海上日動、ソニー損保のみの地震特約となっています。

ただしデメリットはその分保険料が高くなってしまうところです。

地震保険は税金の控除対象!

地震保険に契約していると毎年の年末調整や確定申告で手続きすることで、地震保険料控除を受けることができます。

地震保険料控除を受けると、所得税や住民税の負担を軽減することができるため、非常に大きなメリットとなります。

地震保険料控除は、その年に支払った保険料額に応じて控除額が決まります。

所得税と住民税で控除額が異なるので、それぞれ見ていきましょう。

所得税の控除額

1年間の地震保険料の額が50,000円以下であれば、支払った保険料の全額が控除されます。50,000円を超えた場合には、控除限度額である50,000円が地震保険料控除額となります。

住民税の控除額

1年間の地震保険料の額が50,000円以下であれば、支払った保険料を2分の1した額が控除されます。50,000円を超えた場合には、控除限度額である25,000円が地震保険料控除額となります。

まとめ:地震保険まずは一旦見積もる!

ここまで地震保険の必要性、メリット、デメリットもふくめて、まずは一旦火災保険の見積もりを作り検討されることをおすすめします。

地震保険の最大のデメリットである毎月・毎年の保険料はやはり負担となってしまう方もいらっしゃると思います。

ただ、地震大国の日本で地震保険に契約しないのは治安の悪い国を裸で歩いているのと同じ、あまりに無防備です。

貯蓄がない方ほど、実際地震が起きた場合に家計が切迫してしまうため、逆に地震保険を契約するといいと思います。

地震保険はお住まいの地域や補償金額により変わってくるため、「地震保険なんていらない!」と考えられている方も一度火災保険の一括見積もりサイトで検討してみてはいかがですか。

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元損保社員のつぶやき編集部
【経歴】2012年に損害保険会社に中途入社⇨火災保険損害サービス課で8年間勤務⇨損害保険会社を退職後、実家を継ぐ【資格】ファイナンシャルプランナー2級/アフィリエイテッドファイナンシャルプランナー(AFP)
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