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都民共済の火災保険のデメリットは?実は評判がいい?元損保社員が徹底解説!

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都民共済は都道府県民共済グループの1つで、新型火災共済という商品を提供しています。

本記事では都民共済の火災保険を検討している方や現在契約している方向けにデメリットや評判を中心に元損保社員が徹底解説していきます。

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都民共済の火災保険のデメリットは?

都民共済の火災保険を検討しているんだけど、デメリットってあるの?

都民共済の火災保険のデメリットは「火事以外の補償が手薄」という1点のみです。

都民共済の火災保険は火事が主に補償される商品となっており、他の「風水雪害」や「地震」の補償内容は保険に比べると手薄な金額となります。

唯一のデメリットがかなり大きなデメリットです…!

風水雪害は見舞金程度しかおりない

床上浸水や風水害などの自然災害は都民共済のホームページでも「風水害等見舞共済金」となっており、要するにお見舞金となります。

最高補償額は600万円となっていますが、これは全壊した時の話です。(公式ホームページより)

ちなみにお見舞金ってどのぐらいの金額なの?

詳しくは公式サイトでご確認いただければと思いますが、例えば10~20万円の損害だと2.5万円~5万円程度のようです。

民間の保険会社であれば、最高補償額を限度に実際の損害の額に応じて同等の金額が支払われることが一般的です。

毎年のように来ている台風や山間部で多い雪の被害、地盤が低い地域や川沿いで起きる浸水などの補償がお見舞金程度しか支払われないのは、大きなデメリットになりそうです。

塀や門、倉庫等も風水雪害は見舞金程度!

風水雪害で建物以外である付属物が壊れた場合でも、都民共済の火災保険では見舞金の支払いとなります。

最近では家のようなカーポートもあるため、高価な付属物を配置しているのであれば、注意が必要です。

基本的に風災や雪災は「被害箇所がどこでも」見舞金のみの支払いのようですね!

地震の補償も見舞金程度しかおりない

地震での最高補償額は300万円ですが、これも半壊以上の損害を被った場合の最高額です。

一部破損(損害額20万円を超える損害)では一律5万円と、少額の見舞金となっているため、地震の補償についても期待できる金額ではありません。

地震補償の補償額についても詳しくは都民共済の公式サイトでご確認ください。

民間の保険会社の地震保険は政府と保険会社が共同で運営しているため、補償額も火災保険金額の30~50%の範囲内で建物は5,000万円まで、家財は1,000万円まで補償することが可能です。

また「地震上乗せ特約」といった保険金額の100%まで補償額をあげる特約も民間の保険会社の中には存在するため、地震の補償もきちんとしたいという方には不向きな保険です。

地震保険を入らない理由を元損保社員が徹底解説!本当に必要ないのか?地震保険不要論が巷で騒がれていますが、果たして本当に地震保険は不要な保険なのでしょうか?地震保険不要派と必要派の意見をまとめ、元損保社員が徹底解説しています。地震保険不要論は決して理解ができない話ではないため、ご覧いただき自分自身で契約するか否かを検討されてみてはいかがでしょうか。...

補償内容がカスタマイズできない!

都民共済の火災保険は「補償を自由に設計することができないこと」もデメリットです。
以下は通常の火災保険と都民共済の火災保険を比較した表になります。

通常の火災保険
都民共済の火災保険
  • 補償内容は3~6プランから選択できる
  • 免責金額(自己負担額)を0円、3万円、5万円と選択できる
  • 特約が豊富で、基本補償プラスαをすることができる
  • 補償内容は基本コースと特約コースのみ
  • 免責金額(自己負担額)は固定
  • 特約は「借家人賠償」「個人賠償」のみ

表からも分かる通り、一般の火災保険(東京海上日動、損保ジャパン等)の方が補償の充実しており、選択肢が多いです。

都民共済の火災保険は補償を絞っており、「必要最小限の一律補償」にしているのが特徴といえます。

選択できないのはデメリットでもありますが、難しく考える必要がないため、分かりやすいですね!

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都民共済の火災保険の評判は実は良い!

前述で都民共済の火災保険のデメリットを紹介しましたが、実は都民共済の評判は他社と比較しても良いんです。

JCSI(日本版顧客満足度指数)の調査では毎年のように1位を獲得、マイボイスコム株式会社の2022年調査結果では「信頼性・安心感がある損害保険会社」が東京海上日動に続いて第2位となっています。

火事の補償のみ特化したいのであれば都民共済はあり

ご自宅の被害で一番困るのはやはり「火災」被害です。

都民共済の火災保険は全て満額の補償をするのではなく、火事の補償のみに特化することで保険料を抑えることができています。

台風や地震などの被害はそこまで気にしていないけれども、火災の補償だけはちゃんとしたいという方には保険料も安く魅力的な火災保険となると思います。

補足:火事の補償だけは絶対に必須!

個人的な意見となりますが、火災保険の中でも火事の補償は絶対に必要な補償であると考えます。

火事は自分で火を出すだけではなく、「もらい火(類焼)」も基本的に自己責任です。

え!もらい火も自己責任ってなんで!?

軽過失による失火については民法709条(不法行為責任の一般原則)を適用せず、損害賠償責任を負わず、重過失がある場合のみ損害賠償責任を負うというのが失火責任法という法律で定められているためです。

失火責任法はおかしい!火災保険の●●特約が全てを覆す?元損保社員が徹底解説!「失火責任法はおかしい」のではないかとよく火事の現場で言われることがあります。失火責任法は一体どんな法律なのか、失火責任法に関連する火災保険の特約についても紹介していきます。...

要するに放火などの重大な過失以外のもらい火は自己責任になり、損害の額も高額になるため、是非火災保険に加入していない方は火事の補償だけでも付帯してください。

賃貸物件に住んでいれば都民共済はあり

賃貸物件に住んでいる方の中には管理会社から指定された火災保険ではなく、自分で火災保険を選んで契約したいというかたもいらっしゃると思います。

都民共済の火災保険は賃貸物件に住む方の必須補償である「借家人賠償責任特約」があり、保険料も比較的安いためおすすめです。

借家人賠償責任特約とは?
借用住宅に火災などの損害を与え貸主に法律上の損害賠償をしなければならない場合に補償されます

賃貸物件の居住者宅でストーブの火が落ちていた服に引火して、賃貸物件を燃やしてしまった場合、大家さんへ賠償責任が生じます。

それを補償するのが借家人賠償責任特約であり、多くの管理会社で賃貸物件住む際に必須の補償内容として指定されます。

借家人賠償の補償額については管理会社から指定される場合があるため、都民共済の火災保険を選ぶ場合は確認をしましょう。

割戻金もありお財布にも優しい!

都民共済は営利を目的としていないため、余剰金が発生した場合は「割戻金」として、お金が戻ってくることもあります。

2023年の割戻金(公式ページにて公開)
割戻率は、払込掛金の20.00%
※保険料:年間29,600円の場合、割戻金は5,920円

割戻金は該当年の剰余金の増減で変動するため、大きな災害が起きた場合は割戻金がない可能性もあります。

割戻金は「共済」の独自制度になるため、「保険」ではないメリットのひとつです。

保険と共済の違いは?

そもそも保険と共済は似て非なるもので、違いについては以下表でまとめました。

保険会社都民共済
監督庁金融庁厚生労働省
根拠法令保険業法消費生活協同組合法
事業形態営利団体非営利団体

共済は半官半民のような形態の組織で利益を求めすぎていないため、非常に会社としては安定しているといえます。

共済については以下の記事で詳しくまとめています!

火災保険は共済で十分?5つのデメリットを元損保社員が徹底解説!火災保険は共済で代用できるのでしょうか。共済のデメリットをふまえて、十分な補償がされるかについて元損保社員が徹底解説していきます。...

個人的意見:都民共済の火災保険は補償内容が…!

火災保険は火事だけではなく、住宅を取り巻く災害を補償するべきであるというのが、私の考え方であるため、一個人の意見ですが、都民共済の火災保険はあまりおすすめできません。

しかし補償内容を抑え保険料が安くすることによって、多くの方に提供ができる商品であるのが、都民共済の火災保険の強みでもあります。

「退職していてもう数年住めればいい」という方や補償内容を理解した上で契約するのであれば、全く問題はありません。

しかし「住宅ローンが残っている」「まだ10年以上今の家に住みたい」という方には圧倒的に民間の保険会社をおすすめします。

保険料が気になるのであれば見直しがおすすめ!

都民共済の火災保険を検討している方の多くが「保険料の安さ」を魅力に感じていることであろうと思います。

保険料の安さを求めるのであれば、都民共済を選択することもありですが、補償内容を見直すというのもおすすめです。

火災保険は補償内容を取捨選択することができ、補償額を低くしたり、補償を削ることで保険料を抑えることができます。

私の場合、火災保険の見直し方法は火災保険の一括見積もりを利用しています。

複数の保険会社に一括して見積もりをお願いすることができ、無駄な連絡は一切ありません。詳しくはこの後説明しているため、是非一括見積もりをご活用ください。

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火災保険ってよくわからないし、今のままでいいかな~!

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実はここ5,6年で火災保険料は1.5倍〜2倍以上に値上がっているのをご存知ですか?

過去にも保険料の目安となる「参考純率」が2018年に5.5%2019年に4.9%2022年には10.9%2024年に13.0% 全国平均で値上がりしています。
保険会社は火災保険分野が13年連続赤字で、今後も災害の増加や住宅部材の値上げ、円安の影響で保険料は値上がりするという可能性が高く、家計の節約には火災保険は見直しが必須です。

保険料ってそんなに上がっているんだ!
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コメント
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元損保社員のつぶやき編集部
【経歴】2012年に損害保険会社に中途入社⇨火災保険損害サービス課で8年間勤務⇨損害保険会社を退職後、実家を継ぐ【資格】ファイナンシャルプランナー2級/アフィリエイテッドファイナンシャルプランナー(AFP)
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